「FeliAIM(フェリエイム)って、結局いつから打てるの?」
猫の腎臓病の新薬として、SNSでもニュースでも名前を見る機会が増えました。うちの子の数値が上がりはじめている。療法食も皮下輸液も続けている。それでも先が見えない。そういう状況で「新薬が出る」と聞けば、知りたいのは仕組みの解説より先に、いつ・どこで・いくらで打てるのかだと思います。
この記事では、その3点を軸に、2026年8月時点でわかっていることだけを整理します。よく引用される「生存率80%」という数字が、どの試験の、何頭の猫の数字なのかも中身まで開けて確認しました。
根拠は、査読誌に掲載された原著論文、開発元の公式発表、そして筆者が会場で聴講した開発者本人の講演メモです。二次記事にしか出てこない数字は、確認できたものを除いて載せていません。確認できなかった部分は、その旨を本文中に書いています。
先に結論です
✅ 2026年8月時点で、FeliAIMはまだ承認されていません。2026年4月24日に農林水産省へ製造販売承認申請が行われ、審査中です。
✅ 開発者本人の見通しは「1年くらい」。ただし審査の進み方次第で、確定した時期ではありません。
✅ 発売直後の1〜2年は、投与できる病院が限られる見込みです。理由は大量生産ができないことです。
✅ よく引用される「生存率80% vs 20%」は治験の結果ではありません。査読誌に載った探索的な臨床研究の数字で、投与群は合計11頭です。
✅ 市販フード「AIM30」は総合栄養食であり、医薬品のFeliAIMとは別物です。予防効果を実証した臨床データは確認できていません。
⚠️ 新薬を待つあいだも、今の治療は続けてください。AIMは既存の治療を置き換える薬ではありません。
1. FeliAIMはいつ使える?|2026年8月時点の現在地
結論は「審査中」です。承認も発売も、まだされていません。
猫用AIM医薬品の実用化を担う株式会社IAM CAT(本社:東京都新宿区、代表取締役:宮﨑徹)は、2026年4月24日、慢性腎臓病を対象とした猫用医薬品「FeliAIM」について、農林水産省へ動物用医薬品としての製造販売承認申請を行ったと発表しました。
販売名は、その前の2026年2月22日に決まっています。全国4,931名から寄せられた10,132件の提案をもとに選ばれました。ラテン語で猫を意味する「Felis」と有効成分の「AIM」を組み合わせ、イタリア語で幸せを意味する「Felice」の響きも込められている、と公式に説明されています。
申請から承認までに何が起きるのか
動物用医薬品の承認は、農林水産省が出します。申請書を出せば終わり、ではありません。
| 段階 | どこが担当するか |
|---|---|
| 製造販売承認申請 | 申請者(IAM CAT)→ 2026年4月24日に完了 |
| 事務局審査・ヒアリング | 農林水産省 動物医薬品検査所 |
| 専門家による審議 | 薬事・食品衛生審議会(調査会で審議、部会へ報告) |
| 承認 | 農林水産省 |
審議では、成分・分量、用法・用量、効能・効果、毒性、副作用などが品目ごとに検討されます。基準に照らして問題がないと認められたものだけが承認されます。つまり「申請した=もうすぐ使える」ではありません。
開発者本人の見通し
ここからは、2026年8月2日にさいたまスーパーアリーナで開かれた「第2回ねこフェス2026」での、宮﨑徹博士の特別講演「猫の腎臓病研究はどこまで進んだのか?」で語られた内容です。筆者が会場で聴講し、メモを取ってきました。
※以下は講演内容にもとづく記述です。録音・書き起こしではないため、引用部分も一言一句正確なものではありません。正式な用法・用量や安全性情報は、承認時に公表される添付文書が正式なものとなります。
これから農林水産省によるヒアリング、資料の修正、専門家の意見聴取を経て承認に至ります。博士の見通しは「1年くらい」。ただし「今年度中には承認を受けられるのではないか」とも話していました。
農林水産省の姿勢についても触れられていました。この薬を日本から世界へ出したいという思いがあり、協力的である、という趣旨です。
どの病院でも打てるようになる?
最初の1〜2年は、投与できる病院を限定する必要があるとのことでした。
理由は大量生産ができないことです。これはAIMに限らず、どの製剤でも立ち上がりは同じだそうです。できる限り多くの飼い主に届けたいという前提で、どの病院に配分するかを検討中とのことでした。一日も早く生産量を上げて、多くの病院で打てるようにしたい、とも語られていました。
費用はどれくらいかかる?
ここは博士の口調がいちばん力強くなった場面でした。
飼い主さんの大きな負担にならない価格設定を目指します。
具体的な金額は公表されていません。ネット上には想定価格を挙げる記事もありますが、一次情報を確認できなかったため、この記事では扱いません。
ただ、慢性腎臓病の治療費は、新薬の有無にかかわらず長期戦になります。通院と投薬が続く前提で備え方を考えたい方は、猫のペット保険の選び方|比較で見るべき6つのポイントと加入前の注意点で、加入前に確認すべき点をまとめています。
ここまでのまとめ:FeliAIMは2026年4月24日に申請済み、現在は審査中。開発者の見通しは1年程度だが確定ではなく、発売直後は打てる病院が限られる見込みです。
2. FeliAIMはどんな薬か|猫だけ「掃除係が現場に行けない」
そもそも何を補う薬なのか。ここを押さえておくと、後半の数字の意味が変わります。
AIMとは、体のゴミに目印をつけるタンパク質
AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage:マクロファージのアポトーシス阻害因子。CD5Lとも呼ばれます)は、免疫細胞の一種であるマクロファージが作る血中タンパク質です。1999年に宮﨑徹博士が発見しました。
役割は、体内の「ゴミに貼る目印」です。死んだ細胞の残骸などに付着して目印をつけ、掃除役の細胞による処理を効率化します。
※専門用語補足:「マクロファージ」は体内の異物や老廃物を食べて処理する免疫細胞。「IgM」は血液中を流れる抗体の一種です。
なお宮﨑博士は獣医師ではありません。1986年に東京大学医学部を卒業した内科医・免疫学者で、もともとの研究対象は人間の病気でした。講演で出会った獣医師から「猫は腎臓病で死ぬことが多い」と聞いたことが、猫の研究に踏み込むきっかけだったと語られています。
猫のAIMは、IgMとの結合が約1000倍強い
この謎に切り込んだのが、2016年に『Scientific Reports』へ発表された論文です(Sugisawa R. ほか, 2016)。報告された内容は次のとおりです。
- 猫のAIMとIgMの結合親和性は、マウスの約1000倍と報告されている。猫のAIMに特有の、正電荷を帯びたアミノ酸のかたまりが原因とされる。
- そのため猫では、急性腎障害が起きてもAIMがIgMから離れず、尿の中へ移動できない。
- 結果として、近位尿細管に詰まった壊死細胞の残骸が効率よく除去されず、回復が妨げられる。
- AIMを猫型に置き換えたマウスは、急性腎障害を起こすと3日目までに全頭が死亡した。通常のマウスは5日目で75%が生存していた。
猫の腎臓が生まれつき弱いのではありません。修復システムのスイッチが入らない、というのがこの研究の主張です。FeliAIMは、その働けるAIMを外から補う薬にあたります。
※専門用語補足:「急性腎障害(AKI)」は腎臓の働きが急激に低下する状態。「尿細管」は腎臓で尿をつくる細い管です。
この分野の検証は、宮﨑博士のグループだけで進んでいるわけではありません。猫のAIMには、通常型(3ドメイン型)と変異型(4ドメイン型)があります。変異型は、SRCR1と呼ばれるドメインが重複したものです。
米ワシントン州立大学とブラジル・ヴィソーザ連邦大学の共同グループは2025年、この変異型を2本とも持つ(ホモ接合の)猫で、IRISステージがより悪く、腎機能の低下も進んでいたと報告しました。
ここは正確に押さえておきたい部分です。有意な差が出たのは、変異型を2本とも持つ猫に限られます。1本だけ持つ猫(ヘテロ接合)を含めた解析では、有意差には届いていません。診療記録をさかのぼって調べた関連解析であり、原因と結果を示したものでもありません。
もう一点、あわせて知っておきたい結果があります。後述する2026年の臨床研究では、進行した段階(ステージ3b)に限れば、遺伝子型による生存期間の差は見られませんでした。変異型が効いてくるのは、より早い段階なのかもしれません。論文はそう推測しています。
北里大学獣医学部などのグループも、AIMを猫型に置き換えたマウスで尿管の線維化を調べた研究を出しています。
ただし、猫の慢性腎臓病の原因がAIMだけで説明できるわけではありません。加齢、高血圧、食事、遺伝的要因なども関わります。AIMは有力な原因のひとつ、という位置づけです。病気そのものの初期症状や検査、進行の仕組みは、猫の慢性腎臓病とは?初期症状・検査・新薬AIMまで解説で全体像をまとめています。
腎臓病は「体の中で静かに燃え続ける山火事」
AIMがどう働くのかを、宮﨑博士は山火事にたとえて説明していました。腎臓の中では、次の3つが同時に起きています。
- すでに死んでしまった部分(焼け跡)
- いま炎症を起こしている部分(燃えている場所)
- 生きてはいるが働きが落ちている部分(火の粉をかぶって弱っている場所)
火種になっているのは、体内のゴミです。細胞の死骸、結石のもとになる結晶、壊れたタンパク質、糖化タンパク質(AGE)。ウイルスや細菌のように外から入ってくるものではありません。自分の体の中で出たゴミが腎臓に溜まり、静かに燃え続けている、という説明でした。
AIMはこのゴミを片付けます。火種を取り除くことで、火の勢いを弱める。死んでしまった部分は戻りません。働きが落ちているだけの部分は、また動き出す。
「腎臓を新品に戻す薬」ではない——ここは博士自身がはっきり線を引いていた部分です。
ここまでのまとめ:猫はAIMがIgMから離れにくく、腎臓の掃除が始まりません。FeliAIMはその働けるAIMを補う薬で、失われた腎機能を再生させる薬ではありません。
3. 根拠となった「生存率80% vs 20%」の中身
2026年、実際の猫を対象とした臨床研究の論文が査読誌『The Veterinary Journal』に掲載されました(Tezuka T. ほか, 2026。宮﨑徹博士が最終著者)。オープンアクセスで公開されています。
試験の設計と結果
2019年12月から2024年6月にかけて、日本国内13の民間動物病院で、慢性腎臓病の猫216頭がスクリーニングされました。診断から6か月以上が経過している猫が対象です。
このうち血清クレアチニンが2.9〜5.0 mg/dL(IRISステージ3に相当)の猫が候補となり、次の条件に当てはまる猫は除外されています。
- 血清無機リンが6.8 mg/dLを超える
- 血清IgEが100 µg/mLを超える(タンパク質製剤によるアナフィラキシーのリスクを考慮)
- 腎不全以外の原因で死亡しうる併存疾患がある
- 腎毒性のある薬を使用中
残った35頭について、尿毒素であるインドキシル硫酸(IS)が測定され、2つに分けられました。
- IS 5 µg/mL以上(進行リスクが高い):26頭
- IS 5 µg/mL未満:9頭
この26頭が、さらに3群に分かれます。ここが、報道でよく省略される部分です。
| 群 | 頭数 | 180日生存率 | 360日累積生存率(95%信頼区間) |
|---|---|---|---|
| マウス由来rAIM 投与 | 6頭 | 100% | 83%(53〜100) |
| ネコ由来rAIM 投与 | 5頭 | 100% | 80%(44〜100) |
| 無投与(対照) | 15頭 | 46% | 20%(0〜40) |
対照群の生存期間の中央値は167日でした。投与群では、クレアチニン・SDMA・インドキシル硫酸の悪化が抑えられています(マウス型・ネコ型のどちらでも確認されました)。
炎症の指標であるSAA(血清アミロイドA)の低下も報告されていますが、こちらはマウス型rAIMを投与した群だけを対象にした解析です。しかも個体ごとではなく、複数の血清を混ぜて測定しています。ネコ型でも同じことが起きるかは、この研究では確かめられていません。
投与方法も論文に記載されています。1回あたり2mgのrAIMを、2週間おきに前肢の静脈から投与。回数はマウスrAIM群が6回、ネコrAIM群が12回でした。2週間という間隔は、薬の性質ではなく通院による猫のストレスを減らすために設定されたと明記されています。講演での説明と一致します。
あわせて、ISの値が低い9頭は、無投与でも360日後の生存率が100%でした。全員が半年で亡くなる病気ではないということです。
ここは冷静に見ておきたい、というポイント
数字だけ見れば劇的です。ただし著者ら自身が、論文中でこの研究を「探索的・非確証的な研究(exploratory, non-pivotal study)」と明記しています。必要な症例数を事前に統計計算した確証的試験ではなく、まず少数例で効果の兆候をつかむ予備的な研究です。
注意して見たい点が5つあります。いずれも論文自身が限界として挙げているか、本文から読み取れる内容です。
- 投与群は6頭と5頭。信頼区間の上限がどちらも100%まで開いています。真の生存率がこの幅のどこにあるかは、この規模では絞り込めません。
- 無作為化されていません。登録された順に、対照群と投与群へ交互に割り付ける方式でした。4年半かけて1頭ずつ組み入れた設計上の制約です。
- 腎臓病の療法食を食べていた猫の割合に偏りがあります。対照群は15頭中4頭、投与群は11頭中7頭でした。療法食自体に生存期間を延ばす効果が報告されているため、結果に影響した可能性を否定できません。論文も、療法食の割り当ては無作為ではなく猫の自発的な食べ方によると認めています。
- 投与群の過半数はマウス由来のrAIMでした。ネコ由来を投与されたのは5頭です。
- 併存疾患の扱いに幅があります。腎不全以外の原因で死亡しうる併存疾患は除外されましたが、甲状腺機能亢進症を薬でコントロール中の猫や、皮下尿管バイパス(SUB)を留置した猫は除外されていません(投与群の2頭がSUB留置)。また血圧測定は行われず、尿検査も一部の猫のみでした。
利益相反についても論文中で開示されています。著者のうち2名が、開発企業であるIAM CAT社の株式を保有しています。研究不正を疑う話ではありません。読む側が前提として知っておくべき情報として、著者自身が明示しているものです。
「症例数が少なすぎるのでは」と感じる方もいると思います。ただ、獣医学分野の臨床試験は、人間の治験(数百〜数千人規模)とは事情が異なり、数十頭規模で行われるのが一般的です。探索的研究としては特別に小さいわけではありません。
ここまでのまとめ:「有望だが、まだ確証段階ではない予備的なデータ」というのが、現時点でフェアな受け止め方です。
4. 「臨床研究」と「治験」は別物です
ここは混同されやすいので、はっきり分けます。AIMをめぐっては性格の異なる2つの試験が行われており、記事によってどちらを指しているかが違います。
| 臨床研究(Tezuka 2026) | 治験(承認申請のための試験) | |
|---|---|---|
| 目的 | 効果の兆候を学術的に確かめる | 承認を得るためのデータ収集 |
| 公表 | The Veterinary Journal に掲載済み | 詳細は未公表 |
| 規模 | 216頭をスクリーニング、35頭を組入 | AIM製剤の投与を受けた猫23頭 |
| 対照群 | あり(投与11頭 vs 非投与15頭) | なし(参加した全頭に投与) |
| 主な結果 | 360日生存率 80〜83% vs 20% | 未公表 |
よく引用される「生存率80% vs 20%」は、表の左側の数字です。承認申請のために行われた治験の結果ではありません。
治験の規模については、講演のスライドに生存曲線が示されていました(筆者が会場で撮影)。曲線のラベルは「AIM製剤投与(n=23)」。つまり23頭が、治験でAIMの投与を受けた猫の数です。実施施設については、2025年5月に全国26病院で開始されたとAIM医学研究所が告知しています。
病院の数より猫の数が少ないことに違和感を持つ方もいると思います。ただ、これは珍しいことではありません。適格基準が厳しいため、1頭も組み入れられない病院が出るからです。前述の臨床研究でも、13病院で216頭を調べて条件を満たしたのは35頭でした。
もう一点、このスライドには補足が要ります。治験の生存曲線には、比較対象として「非投与群(n=15)」が並べて示されていました。(推測):この15頭は臨床研究の対照群と同数です。治験そのものに非投与群を置いたのではなく、すでに論文で報告された非投与群を参照用に並べた図と考えるのが自然ですが、治験の詳細は未公表のため確認はできていません。
なぜ治験にプラセボ群がないのか
通常、医薬品の治験では偽薬(プラセボ)を投与するグループを置いて比較します。しかしFeliAIMの治験では、参加した猫すべてにAIMが投与されました。
宮﨑博士によれば、これは農林水産省に事前相談したうえでの特殊な設計だったとのことです。理由は明快でした。投与しなければ半年ほどで亡くなってしまう猫たちに、効かないものを打つ選択が取れなかったからだと説明されていました。
動物の治験には固有の難しさもあります。一斉に開始する必要があり、参加する猫の腎臓病の状態をそろえなければなりません。対象になったのは、IRISステージ3から4に差しかかるあたりの猫でした。数値としてはかなり進行しているが、まだ全身状態は保たれている時期です。
5. 講演で語られた、投与の実際
会場の飼い主から寄せられた質問への回答です。読むうえで留意しておきたいことがあります。
博士は質疑応答のなかで、「製薬会社としての立場」と「研究者としての立場」を分けて答えられていました。承認申請中の製剤を扱う企業として言えることと、AIMを25年研究してきた科学者として考えていることは、必ずしも同じ範囲ではない。その線引きを聞き手に分かるようにしたうえで話されていました。
※以下の引用は、いずれも筆者の聴講メモにもとづくものです。録音・書き起こしではないため、一言一句正確なものではありません。
投与間隔は? 生涯打ち続ける必要がある?
治験では2週間に1回の投与でした。ただしこれは、薬の効果が2週間で切れるからではなく、猫のストレスを考えて決めた間隔だそうです。通院の回数が増えれば、それだけ猫の負担になります。前述の臨床研究の論文にも、同じ理由で2週間隔にしたと書かれています。
論文によれば、投与されたrAIMの半減期は1時間未満です。そもそも2週間もちません。だからこそ複数回に分けて投与するわけですが、その間隔を2週間に設定した理由は、通院による猫のストレスを減らすためだと明記されています。
打てるなら毎日打ってもいい。1年に1度でも効果はあります。
将来的にはワクチンのように年1回打つ形になるかもしれない、という展望も語られていました。「一生、2週間おきに通院しなければならないのか」と身構えていた方も多いと思いますが、そこには幅がありそうです。
※これは研究者としての見解を含む発言です。実際の用法・用量は承認時の添付文書で決まります。
打つのは早めのほうがいい?
データはありませんが、理論上は早ければ早いほどいい。
治験はステージ3〜4の猫を対象に行われています。初期段階での投与を裏づける臨床データは、まだありません。理屈のうえでは、腎臓の「まだ生きている部分」が多く残っているほど、AIMが引き出せる余力も大きいはずだ、という説明でした。
なお、病院に薬が卸された後は、投与するかどうかは獣医師の判断になるとのことでした。
輸液などの対症療法は続けるべき?
この質問をされたのは、実際に治験に参加された飼い主でした。愛猫は今も生きているとのことです。
続けたほうがいいです。
短い回答でしたが、ここは特に重要だと思いました。AIMは既存の治療を置き換えるものではありません。療法食も、皮下輸液も、内服薬も、これまで通り続けたうえでの上乗せです。
副作用はある?
※この項目は未承認医薬品に関する講演での発言です。正式な安全性情報は、承認時に公表される添付文書が唯一の根拠になります。
AIMはもともと体の中にあるタンパク質なので、AIMによる副作用はありません。
理由として挙げられていたのは、次の点です。
- 体内で使われなかったAIMは、尿として排出される
- 血中濃度が高くなっても問題は起きない
- マウスの実験では毎日投与しているが、20年間、副作用の報告はない
- FeliAIMは猫のAIMである(他の動物由来のタンパク質を入れるわけではない)
最後の点は地味ですが大きな意味があります。異種タンパク質であれば免疫反応のリスクが問題になるためです。
この点は、論文にも裏づけとなる記述があります。前述の臨床研究では投与群11頭のうち6頭にマウス由来のrAIMが使われました。その6頭には、程度の差はあれマウスAIMに対する抗体が実際に産生され、2頭では抗体価がかなり高くなっています。それでも、繰り返し投与によるアナフィラキシーやアレルギー症状は認められませんでした。抗体価の高い2頭の血清を使った試験でも、AIMの働きを打ち消す作用は確認されなかったと報告されています。
そして製品として承認申請されているのは、猫由来のAIMです。異種タンパク質に対する抗体の問題は、原理的に起きにくい設計になっています。
ただし、ここは慎重に受け止めてください。「副作用はない」と言い切れるだけの安全性データが公表されているわけではありません。マウスでの投与実績は猫の安全性を保証しません。臨床研究で観察されたのも11頭・360日の範囲です。実際の安全性情報は、承認時の添付文書ではじめて公式なものになります。
がんとの関連は? 合併症がある場合は?
がんとの関連については「理論上、ありません」との回答でした。そのうえで、腎臓病に合併症がある場合は、他の病気をコントロールしながらAIMを打ってほしい、と付け加えられていました。
腎臓病の猫は高齢であることが多く、甲状腺機能亢進症や心疾患、腫瘍を併発しているケースも珍しくありません。AIM単独ですべてが解決するわけではない、という線引きはここでも一貫していました。
すでに進行してしまった猫では
立っているのがやっとで、ご飯も食べられない状態の子が、また食べられるようになる。そうした変化が見られるとのことでした。
スライドでは、実際の症例データが1頭分だけ提示されました。13歳・オス・IRISステージ4の猫に、AIMを静脈内投与してから1週間後の変化です。
| 項目 | 投与前 | 1週間後 |
|---|---|---|
| SAA(血清アミロイドA/炎症マーカー) | 128.5 | 1.7 |
| クレアチニン | 10.5 | 7.4 |
| SDMA | 66 | 55 |
| 体重 | 2.0kg | 2.5kg |
クレアチニン10.5、SDMA 66は、同じステージ4のなかでもかなり厳しい水準です(ステージ4の基準はクレアチニン5.0以上、SDMA 54以上)。スライドには効果として、全身症状の著しい改善、食欲増進と体重増加、全身の炎症の低下の3点が挙げられていました。なかでも目を引くのはSAAの下がり方です。「燃え続けている火」が消えた、という説明そのものの動き方をしています。
⚠️ この数値は1頭の個別症例です。すべての猫に同じ結果が期待できるという意味ではありません。対照群を置いた比較ではなく、投与と同時に輸液などの支持療法が行われていた可能性もあります。(単位は一般的な検査値の表記に沿って記載:SAA µg/mL、クレアチニン mg/dL、SDMA µg/dL)
宮﨑博士が繰り返し口にしていたのは、数字よりもむしろ「飼い主が胸を痛める症状が出てこない」という表現でした。
末期の尿毒症によって愛猫が苦しんで亡くなることを、AIMで阻止したい。
6. なぜ「早く見つけた子ほど得をする」のか
講演では「腎臓の余力」という言葉が繰り返し出てきました。AIMの効き方を理解するうえで欠かせない考え方です。
腎臓には腎予備能(renal reserve)と呼ばれる余裕があります。一部が失われても、すぐには困りません。血液検査のクレアチニンが動きはじめるのは、機能するネフロン(腎臓の働く単位)のおよそ75%が失われてからです。
⚠️ 健康診断でクレアチニンが「正常」でも、腎臓が無傷という意味ではありません。4分の3が失われるまで、この数値は動かないのです。
失われた割合ごとに体に何が起きるか、SDMAや尿比重といった指標がなぜ必要になるのかは、猫の慢性腎臓病とは?初期症状・検査・新薬AIMまで解説で表にまとめています。数値の読み方で迷っている方は、先にそちらを読むと理解が早いはずです。
この「余力」の考え方が、AIMに直結します。AIMは死んでしまった部分を復活させる薬ではなく、残っている部分の働きを取り戻す薬だからです。残りがどれだけあるかで、期待できることの幅が変わります。
つまり薬を待つことと、いま検査を受けることは、まったく矛盾しません。どの検査をどの頻度で受けるべきかは、猫の健康診断は年1回でいい?頻度・検査内容・費用の目安を解説【体験談あり】で、実際にかかった費用も含めてまとめています。
7. 「AIM30」は医薬品ではない|混同しやすいポイント
ここで、よくある誤解を整理します。市販されているマルカンの「AIM30」は、AIMを活性化するとされる成分を配合した総合栄養食です。療法食でも医薬品でもありません。
| FeliAIM | AIM30などの関連フード | |
|---|---|---|
| 位置づけ | 動物用医薬品(承認申請中) | ペットフード(AIM30ドライは総合栄養食) |
| 形状 | 注射薬 | キャットフード |
| 主な成分 | 組換えAIMタンパク質 | AIMを活性化するとされる成分(L-シスチン) |
| 臨床試験 | 探索的臨床研究の報告あり | フード自体の予防効果を実証した臨床データは未確認 |
※AIM30ドライが総合栄養食であることは、マルカンの公式プレスリリースに記載があります。なおAIM医学研究所のコラムでは、宮﨑博士自身が同社製品を「一般食」と表現している箇所があります。文脈からは「療法食ではない普通のフード」という意味で使われていると読めますが、表示区分としての「一般食」とは異なります。
入っているのは「AIMそのもの」ではない
AIM30にAIM自体は含まれていません。配合されているのは「A-30」というアミノ酸です。
この「A-30」が何なのかは、少し注意が必要です。マルカンの公式サイトとプレスリリースには、「シスチン」という語が出てきません。一貫して「アミノ酸『A-30』」とだけ表記されています。
一方、AIM医学研究所のコラムでは、同社フードのAIM活性化成分をL-シスチンとして説明しています。またいなばの動物病院専用品には「for AIM L-シスチンちゅ〜るタイプ」という商品名があります。
つまり「A-30の本体はL-シスチン」というのは、メーカーの表示ではなく、研究所側の説明にもとづく理解です。本記事もその前提で以下を書いています。
なお、いなばの一般流通品「for AIMちゅ〜る」の成分名は「アミノ酸S18」です。食事区分(総合栄養食か間食か)は公式表示を確認できなかったため、この記事では断定しません。
AIM医学研究所のコラムでは、L-シスチンにはAIMとIgMを結びつけている強固な結合(ジスルフィド結合)を切る作用があり、猫のAIMでもある程度IgMから解離させ得ることが確認された、と説明されています。
予防効果の科学的検証は、まだ途上
宮﨑博士自身が同じコラムで、L-シスチンの予防効果や軽度腎臓病への抑制効果を臨床試験で確かめるには数年かかる見込みだ、という趣旨を述べています。
実際、健康な猫を対象にAIM30そのものの腎臓病予防効果を実証した臨床試験は、本記事執筆時点(2026年8月)では確認できませんでした。現状は「メカニズム上、理論的には期待できる」段階です。
主成分L-シスチン単体の安全性は?
成分単体については、健康な成猫を対象にした査読付きの研究があります。『ペット栄養学会誌』に掲載された研究(大島義之ほか, 2003)では、健康な成猫6頭にL-シスチンを0%・2.4%・4.8%の濃度で添加したドライフードを与え、尿の酸性化作用と有害作用の有無が検討されました。
結果として、L-シスチンには同じ硫黄量のDL-メチオニンに匹敵する尿酸性化効果がある一方、DL-メチオニンのような強い毒性はないことが示されました。ただし、体重の有意な減少を伴わずに摂食量が減った例があり、栄養バランスが崩れる可能性が示唆されています。
適正な投与水準はドライフード当たり2.4%以下と考えられる、というのが結論です。ただし論文自身が「この問題に関しては今後さらに検討の余地がある」と留保をつけています。確定した基準ではありません。
これは市販のAIM30を対象にした試験ではありません。市販品の配合量がこの水準に収まっているかは確認できませんでした。(推測):一般に流通する総合栄養食である以上、極端な過剰摂取になる配合ではないと考えられますが、これは推測に基づく記述です。
尿の酸性度や水分摂取は、腎臓・尿路の健康と切り離せません。フードと水分ケアの関係については、猫のドライフードだけは危険?水分と腎臓・尿路の関係を論文で徹底解説で論文をもとに整理しています。
ここまでのまとめ:「与えても大きな危険は考えにくいが、確実な予防効果が証明されているわけでもない」というのが現時点の評価です。すでに腎臓の数値に変化がある猫については、自己判断ではなく、必ずかかりつけの獣医師に相談してください。
8. 承認を待つあいだに、飼い主ができる4つのこと
- 現在の治療を絶対にやめない
療法食、皮下輸液、リン吸着剤、内服薬。治験に参加した飼い主からの質問に対し、博士自身が「続けたほうがいい」と明言していた点です。「新薬が出るから今の治療はいいや」は、いちばん危険な判断です。 - 今のステージを正確に把握しておく
クレアチニン、SDMA、尿比重、血圧。IRISステージ1〜4のどこにいるのかを、数値で記録しておきます。 - 7歳を過ぎたら年2回の健康診断
「理論上は早ければ早いほどいい」という言葉をふまえると、早期発見の価値はAIMの登場でむしろ上がりました。見つかっていない腎臓病には、当然ながら薬も使えません。健康診断の頻度と費用の目安はこちらにまとめています。 - かかりつけの獣医師に「関心がある」と伝えておく
供給が限られる時期があるなら、情報が入りやすい状態にしておくに越したことはありません。
よくある質問(FAQ)
Q1. FeliAIMはいつから使えるようになりますか?
A. 2026年8月時点では、まだ使えません。2026年4月24日に農林水産省へ製造販売承認申請が行われ、審査中です。開発者の見通しは1年程度とされていますが、審査の進み方によるため確定していません。最新情報は開発元(AIM医学研究所・IAM CAT)の公式発表をご確認ください。
Q2. 承認されたら、すぐ近所の病院で打てますか?
A. 講演では、最初の1〜2年は投与できる病院を限定する必要があると説明されていました。理由は大量生産ができないことです。どの病院に配分するかは検討中とのことでした。
Q3. 「生存率80%」はうちの子にも当てはまりますか?
A. そのまま当てはめることはできません。この数字は、クレアチニン2.9〜5.0 mg/dLかつ尿毒素が高値で、重い併存疾患のない猫を対象にした探索的研究のものです。投与群は6頭と5頭で、信頼区間も広く取られています。実際の見通しは、必ずかかりつけの獣医師とご相談ください。
Q4. AIM30を与えれば腎臓病を防げますか?
A. 現時点で、AIM30そのものに腎臓病を予防できると断言できるだけの臨床データは確認できていません。理論的に期待される段階です。フードだけに頼らず、定期的な健康診断や水分管理といった基本のケアを続けることが大切です。
Q5. すでに腎臓病と診断された猫にもAIM30は効きますか?
A. AIM30は療法食ではありません。進行した腎臓病の猫では効果は限定的と考えられ、その段階では獣医師の指示による療法食や治療が基本になります。フードの切り替えは必ず相談してから行ってください。
Q6. なぜ人間の医師が猫の薬を開発しているのですか?
A. AIMはもともと人間の病気を対象に研究されてきたタンパク質です。その過程で「猫はAIMが働きにくい体質を持つ」ことが分かり、猫の腎臓病研究へとつながりました。研究チームには獣医学系の研究者も加わっています。
まとめ
- FeliAIMは2026年4月24日に承認申請済み。2026年8月時点では審査中で、まだ使えない。
- 開発者の見通しは「1年くらい」。ただし審査次第であり、確定した時期ではない。
- 「生存率80% vs 20%」は治験ではなく、投与群11頭の探索的な臨床研究の数字。有望だが確証段階ではない。
- AIMは残った腎機能の余力を引き出す薬であり、失われた腎臓を再生させる薬ではない。早く見つかった猫ほど期待できる幅は大きい。
- 市販のAIM30は総合栄養食で、医薬品とは別物。予防効果の科学的検証は今後の課題。
長年「治せない」とされてきた猫の腎臓病に、根拠を伴った希望が見えはじめています。とはいえ、今できる一番のケアは、日々の健康観察と定期的な健康診断です。気になる数値やサインがあれば、自己判断で抱え込まず、まずはかかりつけの獣医師に相談してくださいね。承認状況に動きがあり次第、この記事でも追記していきます。
出典・参考文献
- Tezuka T., Arakawa H., Kudo K., Takehara H., Morioka M., Ikeda K., Ikeda T., Yasuda K., Fujima Y., Kobayashi M., Okada Y., Arai T., Arai S., Miyazaki T. “A clinical impact of apoptosis inhibitor of macrophage on feline chronic kidney disease.” The Veterinary Journal 315, 106545 (2026). doi:10.1016/j.tvjl.2026.106545(オープンアクセス)
→ 第3章の実施施設数(13病院)・実施期間(2019年12月〜2024年6月)・除外基準・群分け・投与量と回数・180日および360日生存率・信頼区間・対照群の生存期間中央値167日・「探索的/非確証的研究」という位置づけ・交互割り付け・療法食の偏り・遺伝子型別の生存・利益相反開示の根拠。第5章の抗マウスAIM抗体および半減期に関する記述の根拠。
研究計画は日本獣医生命科学大学の倫理委員会が承認(承認番号 30K-05)。資金はAMED-LEAP(23gm0010006h)および、Cygames社・Onsendo社・個人からのAIM医学研究所への寄付による。著者のうち宮﨑徹氏と新井郷子氏がIAM CAT社の株式を保有していることが開示されている - Sugisawa R., Hiramoto E., Matsuoka S., et al. “Impact of feline AIM on the susceptibility of cats to renal disease.” Scientific Reports 6, 35251 (2016). doi:10.1038/srep35251
→ 第2章の「猫のAIMとIgMの結合親和性はマウスの約1000倍(原文 1000-fold)」「猫型AIMに置き換えたマウスは急性腎障害で3日目までに全頭死亡、通常のマウスは5日目で75%生存」の根拠 - Miyazaki T., Hirokami Y., Matsuhashi N., Takatsuka H., Naito M. “Increased susceptibility of thymocytes to apoptosis in mice lacking AIM, a novel murine macrophage-derived soluble factor belonging to the scavenger receptor cysteine-rich domain superfamily.” Journal of Experimental Medicine 189(2): 413-422 (1999). doi:10.1084/jem.189.2.413
→ 第2章「1999年にAIMを発見」の原著論文。AIMという名称もこの論文で与えられている(当時の宮﨑博士の所属はスイスのバーゼル免疫学研究所) - Evangelista G.C.L., Carlo Reis E.C., Hwang J.K., Broughton-Neiswanger L.E., Court M.H., Mealey K.L., Villarino N.F. “Apoptosis inhibitor of macrophages in cats: a potential link between an exon 3 variant allele and progression of naturally occurring chronic kidney disease.” Journal of Veterinary Internal Medicine 39, e70136 (2025). doi:10.1111/jvim.70136
→ 第2章の「変異型AIMをホモ接合で持つ猫ではIRISステージが悪く腎機能の低下も進んでいた」の根拠。米ワシントン州立大学とブラジル・ヴィソーザ連邦大学の共同研究。後ろ向きの関連解析であり、ヘテロ接合を含めた解析では有意差に届いていない - Machida Y., Watanabe M., Suzuki F., et al. “Apoptosis Inhibitor of Macrophage (AIM) Modulates Calcium Oxalate-Induced Ureteral Fibrosis in AIM-Felinized Mice.” International Journal of Molecular Sciences 26(18): 9117 (2025). doi:10.3390/ijms26189117
→ 第2章「他グループでも検証が進んでいる」の根拠。北里大学獣医学部を中心に、国立国際医療研究センター・近畿大学医学部が参加 - 一般社団法人AIM医学研究所 宮﨑徹所長 特別講演「猫の腎臓病研究はどこまで進んだのか?」(第2回ねこフェス2026、2026年8月2日、さいたまスーパーアリーナ展示ホール/筆者聴講、および筆者が会場で撮影した講演スライド)
→ 第1章の承認見通し・投与病院の限定・価格方針、第4章の治験の投与頭数(スライドの生存曲線「AIM製剤投与 n=23」)と非投与群15頭の併記・プラセボ非設置の理由、第5章の質疑応答、第5章の症例データの出所 - 株式会社IAM CAT/一般社団法人AIM医学研究所「AIM猫薬『FeliAIM』の製造販売承認申請に関するお知らせ」(2026年4月24日)https://iamaim.jp/2026/04/24/news0424/
→ 第1章の申請日・申請先・申請者の根拠 - 株式会社IAM CAT「AIM猫薬の販売名が決定いたしました!」(2026年2月22日)https://iamcat.co.jp/news/2026/02/22/hanbaimei/
→ 第1章の販売名決定日・応募件数・名称の由来 - 一般社団法人AIM医学研究所「AIM猫薬の治験が開始されました!」(2025年5月29日)https://iamaim.jp/2025/05/29/ct/
→ 第4章「治験は全国26病院で開始」の根拠 - 公益社団法人日本動物用医薬品協会「開発の流れ」/農林水産省 動物医薬品検査所「承認・審査情報」
→ 第1章の承認までの手順(事務局審査、薬事・食品衛生審議会での審議)の根拠 - Merck Veterinary Manual「Renal Dysfunction in Dogs and Cats」
→ 第6章「腎性高窒素血症は機能するネフロンの約75%が失われてから現れる」の根拠 - 大島義之・和田沙依子・田村充宏・後藤健・金子政弘・舟場正幸・入来常徳・波多野義一・阿部又信「ドライキャットフードへのL-シスチン添加による尿の酸性化」ペット栄養学会誌 6(2): 64-73 (2003). doi:10.11266/jpan1998.6.2_64(J-STAGE、フリー公開)
→ 第7章のL-シスチン単体の尿酸性化作用・毒性・適正水準2.4%以下の根拠。健康な成猫6頭、3×3ラテン方格法。論文自身が「今後さらに検討の余地がある」と留保をつけている - 一般社団法人AIM医学研究所「AIM活性化成分配合のペットフードについて」(コラム、2022年3月30日)https://iamaim.jp/2022/03/30/aim%E6%B4%BB%E6%80%A7%E5%8C%96%E6%88%90%E5%88%86%E9%85%8D%E5%90%88%E3%81%AE%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
→ 第7章のL-シスチンによるAIM解離作用、予防効果の検証に数年かかるという見通し、および「A-30の本体がL-シスチンである」という理解の根拠 - 株式会社マルカン「AIM30 製品情報」https://page.mkgr.jp/aim30/products/ /同社プレスリリース
→ 第7章のAIM30の製造元・食事区分(総合栄養食)・配合成分名「A-30」・療法食ではない旨 - 宮﨑徹インタビュー「猫が30歳まで生きる日」nippon.com(2021年10月21日)https://www.nippon.com/ja/japan-topics/e00190/
→ 第2章の経歴(東京大学医学部卒業、内科医・免疫学者、獣医師から猫の腎臓病について聞いたことが研究のきっかけ)の根拠
※FeliAIMは本記事執筆時点(2026年8月)で審査中の未承認医薬品です。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療の推奨ではありません。投与間隔・安全性・適応となる病期などは、いずれも承認時に公表される添付文書が正式な情報となります。愛猫の治療方針については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。


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