「猫が鼻の脇をヒクヒクさせている。息が苦しいのかな。病院に行ったほうがいい?」
夜、眠っている猫の横で気づくことがあります。小さな鼻の穴のふちが、呼吸に合わせて開いたり閉じたりしている。本人はいたって静かで、ぐったりしているわけでもない。朝まで待っていいのか、それとも今すぐ動かすべきなのか。調べても「様子を見て大丈夫」と「早めに受診を」が並んでいて、どちらとも決められない。
この記事では、まず緊急度の見分け方を示します。次に、鼻のひくひくには性質の違う2種類があることを説明し、自宅でできる呼吸数の測り方につなげます。そのうえで、考えられる病気を部位別に整理します。読み終えたときに「今日どう動くか」が決まっている状態を目指しています。
内容は、救急に運ばれた猫258頭の解析、健康な猫の呼吸数を自宅で測った研究、鼻の病気の症例集積など、査読付きの原著論文と国際的な専門機関のガイドラインで裏づけを取りながらまとめました。数値には出典を紐づけ、確認できなかったことは「確認できなかった」と書いています。
鼻のひくひくは、においを嗅いでいるだけのこともあります。判断が変わるのは「落ち着いているのに続くとき」です。
✅ 鼻のひくひくには2種類あります。においの情報を集めているときと、息を吸うのに力が要っているときです。見分ける鍵は、興奮がおさまった後も続くかどうかです。
✅ 口を開けて呼吸している、舌や歯ぐきが青白い、お腹を大きく使っている。このどれかがあれば、夜間でも救急を検討する状況です。
✅ 判断の軸は、寝ているときの呼吸数です。健康な成猫は中央値19回/分、無症候性の心臓病がある猫でも21回/分と報告されています。30回/分を超える状態が続くなら相談してください。
✅ 原因は鼻・のど/肺・胸/心臓/それ以外に分かれます。重度の呼吸困難で運ばれた猫の解析では、単独の臨床所見から原因を予測することはできませんでした。
⚠️ 例外・注意点:上の呼吸数の基準は、生後12か月以上の成猫を対象に得られた数値です。子猫にそのまま当てはめられる基準値は、今回の調査では確認できませんでした。子猫の場合は数字だけで判断しないでください。
1. まず確認|この呼吸、すぐ病院に行くべきか
判断に迷ったとき、最初にここだけ見てください。
1-1. 🚨 今すぐ受診(夜間でも救急へ)
- 口を開けて呼吸している(開口呼吸)
- 舌や歯ぐきが青白い、紫っぽい(チアノーゼ)
- 首を前に伸ばし、肘を張るような姿勢で息をしている
- 横になれず、座ったまま息をしている
- お腹を大きく使う、力を込めているような呼吸
- 呼吸に合わせて、お腹と胸の動きが逆になっている
- ぐったりして反応が鈍い
犬は体温を下げるためにハッハッと口で呼吸します。猫では、体温調節を目的とした口呼吸は一般的ではないとされ、獣医療では開口呼吸そのものが呼吸の異常を示すサインとして扱われます。つまり猫が口を開けて呼吸していたら、それだけで動く理由になります。
もうひとつ、覚えておいてほしいことがあります。フランスの獣医大学の救急集中治療科に、重度の呼吸困難で運ばれた猫258頭を解析した研究があります。この猫たちのうち、チアノーゼが確認できたのは9%(21/247頭)だけでした。同じ集団の院内死亡率は44%です。
ここから言えるのは、「口の中が青くないから、まだ大丈夫」という判断は成り立たない、ということです。逆に言えば、チアノーゼが出ている時点でかなり進んだ状態と考えたほうがよい、ということでもあります。
1-2. ⚠️ 今日〜明日のうちに受診
- 安静時・睡眠時の呼吸数が30回/分を超える状態が続く
- 鼻をひくひくさせる呼吸が、興奮していないときにも続く
- 咳、鼻水、鼻血、いびきのような音がある
- 片方の鼻だけが詰まっている、鼻水が片側だけ出る
- 食欲が落ちている、体重が減ってきた
1-3. 🟢 様子を見てよい可能性が高い
- 遊んだ直後、興奮した直後だけ
- 暑い場所にいた、移動や来客の直後
- 何かのにおいを嗅いでいる最中だけ
- 数分で落ち着き、その後はふだんと変わらない
ただし、これは「病気ではない」と決められるという意味ではありません。あくまで、今夜すぐ動く必要は低い、という程度の話です。
ここまでのまとめ:開口呼吸・チアノーゼ・努力するような呼吸のどれかがあれば、時間を空けない。それ以外なら、次の「2種類の見分け」に進んでください。
2. 「鼻がひくひく」には2種類ある
同じ「ひくひく」でも、中身がまったく違うことがあります。ここを分けられると、判断がぐっと楽になります。
2-1. においを嗅いでいるときのひくひく
猫は、においから膨大な情報を受け取っています。AAFP(全米猫獣医師会)とISFM(国際猫医学会)が出している猫の環境ニーズに関するガイドラインには、猫は人と比べて、環境を把握するのに化学的・嗅覚的な情報にはるかに強く依存していると記されています。
鼻を細かく動かすのは、空気を鼻の奥へ送り込む動作です。人が何かを確かめるときに小刻みに鼻をすするのと、方向としては同じことをしています。
猫にはもうひとつ、においを受け取る装置があります。上あごの前方にある鋤鼻器(じょびき/ヤコブソン器官)です。同じガイドラインでは、この器官がフェロモン(同じ種の個体どうしで情報を伝える化学物質)を検知する補助的な嗅覚装置だと説明されています。猫の鋤鼻器を詳しく調べた形態学的研究では、その構造は他の哺乳類と同様で、ただし生まれた時点ではまだ発達が完了していないことが報告されています。
他の猫の尿のにおいなどを嗅いだあと、口を半開きにして数秒固まることがあります。フレーメン反応と呼ばれる、あの「変な顔」です。これは鋤鼻器へにおいの分子を送り込む動作だと考えられています。異常ではありません。
2-2. 息を吸うのに力が要っているときのひくひく
こちらは鼻翼(びよく=鼻の穴の外側のふくらみ)を使って、鼻の入り口を広げている状態です。空気の通り道の抵抗を少しでも減らそうとする動きだと考えられています。
ここで区別しておきたいのが、「呼吸が速い」と「呼吸が苦しい」の違いです。
| — | 体で起きていること | 見え方 |
|---|---|---|
| 呼吸が速い | 回数が増えている | 浅く速い。胸の動きが細かい |
| 呼吸が苦しい | 力を使わないと吸えない | 鼻翼が動く。お腹を使う。姿勢が変わる |
鼻翼の動きが目立つのは後者です。とくに鼻やのど(上部気道)が狭くなっているときは、吸うときに音が出たり、鼻翼の動きが強く出たりします。
2-3. この2つを見分ける3つのポイント
| 見るところ | においを嗅いでいる | 呼吸に力が要っている |
|---|---|---|
| 続く時間 | 数秒〜数十秒でやむ | 安静にしていても続く |
| 顔と首の向き | においの方向へ動く。首を伸ばして探す | 向きは変わらない。首を前に固定しがち |
| 体の他の部分 | ヒゲが前に出る。耳が動く。目は開いている | お腹の動きが大きい。姿勢が伏せづらそう |
いちばん実用的なのは、1行目の「続く時間」です。においを嗅いでいるだけなら、対象から離れればやみます。猫が落ち着いて数分たっても鼻翼が動き続けるなら、それは呼吸のほうを疑う場面です。
とはいえ、興奮して呼吸が速くなっているだけでも鼻翼は動きます。目で見て断定するのは、飼い主にとっても獣医師にとっても簡単ではありません。だからこそ、次に説明する「数字」が判断の軸になります。
ここまでのまとめ:においを嗅ぐひくひくは、対象から離れれば止まる。止まらないなら、呼吸として見る。
3. 判断の軸になる「寝ているときの呼吸数」
家庭でできて、しかも獣医師が実際に重視している指標です。今夜から測れます。
3-1. 測り方
- 猫が眠っている、または完全にくつろいでいるときを選ぶ
- スマホで、胸やお腹の動きを1分間だけ動画に撮る
- あとで再生し、「胸が上がって下がるまで」を1回として数える
3-2. 数え間違いを防ぐ2つの注意
ひとつめ。吸うときと吐くときを別々に数えると、2倍になります。上がって下がるまでで1回です。
ふたつめ。ゴロゴロ言っているときは測らないでください。健康な猫の呼吸数を調べた研究では、測定中にゴロゴロしていた猫は解析から除外されています。ゴロゴロは呼吸数を押し上げるためです。
3-3. 目安の数字
健康な成猫と、症状の出ていない心臓病の猫を対象に、飼い主が自宅で10〜12回ずつ測定した研究があります。結果は次のとおりでした。
| — | 健康な成猫 | 症状の出ていない心臓病の猫 |
|---|---|---|
| 睡眠時の呼吸数 | 中央値19回/分(9〜37) | 中央値21回/分(12〜41) |
| 安静時の呼吸数 | 中央値25回/分(11〜38) | 中央値27回/分(16〜46) |
この研究の著者らは、結論を次のようにまとめています。睡眠時の平均呼吸数が30回/分を超える猫はまれで、健康な成猫では約5%(87頭中4頭)、無症候性の心臓病の猫でも4%(54頭中2頭)にとどまった。中央値は健康な成猫で19回/分、心臓病の猫で21回/分である。さらに、同じ猫の数値は日によって大きくばらつかないことも示されました。
つまり、継続して30回/分を超えるなら、それは相談すべき変化ということです。
なお、「何回以上なら救急」という線引きについては、今回の調査で明確な一次資料を確認できませんでした。数字が高いほど急ぐ理由が増える、という程度に受け取ってください。数字は受診を早める材料であって、受診しない理由には使えません。
3-4. なぜ「家で測った数字」に価値があるのか
ここが面白いところです。健康な猫131頭を組み入れた別の研究で、成猫88頭の呼吸数を動物病院の診察室で測ったところ、中央値は64回/分(範囲28〜176回)でした。
ところが同じ研究で、飼い主が自宅で撮った動画から測ると、安静時は中央値27回、睡眠時は中央値20回です。病院という環境だけで、呼吸数はまったく別の数字になってしまいます。
この研究の著者らは、飼い主に対して、受診前に自宅でペットを撮影しておくことを勧めています。病院で速くなるのは当たり前なので、「ふだんはどうなのか」を伝えられるのは飼い主だけだ、ということです。
測った数字は、その場で終わらせずに残しておくと役に立ちます。検査結果や通院の記録をどう管理するかは、別の記事でまとめています。
3-5. 子猫の場合に言えること・言えないこと
ここは正直に書きます。上で紹介した基準値は、いずれも生後12か月以上の成猫を対象にした研究の数値です。子猫にそのまま当てはめられる根拠はありません。
猫の新生子期についての獣医学資料では、新生子の呼吸数は10〜18回/分、生後1週で15〜35回/分という値が示されています。ただしこれは生まれて間もない時期の数値で、生後数か月の子猫にそのまま使えるものではありません。
「子猫は呼吸が速いもの」という説明を見かけますが、私が確認した範囲では、これを裏づける一次資料は見つけられませんでした。子猫の場合は、数字で安心する材料がそろっていないと考えてください。気になるなら、次の健康診断まで待たずに相談したほうが確実です。
ここまでのまとめ:寝ているときに1分だけ動画を撮る。30回/分を超える状態が続くなら相談する。ただし子猫は、この数字の外にいます。
4. 心配のいらないことが多いケース
- においを嗅いでいるとき:情報を取り込むために鼻を細かく動かします
- 興奮・運動の直後:遊んだあと、猫じゃらしを追いかけたあと
- 暑い環境、ストレス:移動中、来客時、動物病院に着いた直後
- その子の個性:興奮したときだけ鼻翼が動く、という猫もいます
判断のポイントは、繰り返しになりますが「安静時に続いているかどうか」です。落ち着いて数分たてば元に戻る、というなら、過度に心配する必要はありません。
5. 考えられる病気を部位別に整理する
「鼻をひくひくさせる」は、鼻だけの問題とは限りません。原因になりうる場所を4つに分けて見ていきます。
5-1. 鼻・のど(上部気道)の問題
鼻翼の動きに最も直結する領域です。ここが原因のときは、吸うときの音を伴いやすいという特徴があります。ズーズー、ブーブー、いびきのような音がしていれば、この領域を疑う材料になります。
慢性の鼻の症状で紹介された猫77頭を調べた研究では、診断の内訳は次のとおりでした。
| 診断 | 症例数(77例中) |
|---|---|
| 腫瘍 | 30例 |
| 慢性鼻炎 | 27例 |
| 異物 | 8例 |
| 鼻咽頭狭窄 | 5例 |
| 鼻ポリープ | 2例 |
| 鼻孔狭窄 | 2例 |
| その他(放線菌感染2例・外傷性鼻炎1例) | 3例 |
腫瘍30例のうち21例がリンパ腫で、残りは腺癌4例、癌腫2例などでした。また、腫瘍の猫は慢性鼻炎の猫より呼吸困難を示しやすく、鼻水が片側だけだったり血が混じっていたりすることが多かったと報告されています。
年齢についても手がかりがあります。英国で400件以上の鼻の生検を調べた研究では、鼻炎の猫の年齢中央値は6歳、悪性の上皮系腫瘍(腺癌など)は12.5歳でした。ただし鼻のリンパ腫は年齢中央値9歳(範囲2〜16歳)で、上皮系腫瘍より若い年齢に分布しています。「鼻の腫瘍=高齢の猫の病気」と単純に割り切ることはできません。
この領域で挙がる代表的なものを整理します。
- 猫風邪による鼻炎:猫ヘルペスウイルスは、初感染した猫のほぼすべてが生涯にわたる潜伏キャリアになると考えられています。実験的には、グルココルチコイド(ステロイド)投与で約70%が、環境の変化で18%がウイルスを再び排出しました
- 慢性鼻炎・鼻副鼻腔炎:原因が特定できないケースも少なくありません
- 鼻腔内の異物:草の種など
- 鼻咽頭ポリープ、鼻咽頭狭窄:いびきのような音を伴いやすい
- 鼻腔内腫瘍:片側性の鼻水・鼻血・顔の変形を伴うことがある
短頭種の鼻は「そういうもの」で片づけないほうがよい
ペルシャやエキゾチックショートヘアのような鼻の低い猫種では、鼻の穴そのものが狭い鼻孔狭窄が問題になることがあります。
ペルシャ猫69頭と日本猫タイプ10頭をCTで比較した研究では、ペルシャ猫では測定したすべての気道の相対面積が有意に小さいことが示されました。ただし同じ研究で、頭の形の指標と気道の狭さのあいだに相関は見つかりませんでした。顔が平たく見えるほど苦しい、という単純な関係ではないということです。
2026年に報告された、鼻孔狭窄の手術を受けた短頭種の猫37頭の記録も参考になります。品種はペルシャ15頭、エキゾチックショートヘア10頭、スコティッシュフォールド5頭、ボンベイ4頭ほかで、年齢中央値は18か月でした。
| 手術前に見られた症状 | 割合(37頭中) |
|---|---|
| 鼻の笛のような音(いびき様の音) | 91.9% |
| いびき | 89.2% |
| 開口呼吸 | 54.5% |
| チアノーゼ | 3.2% |
手術後、開口呼吸は54.5%から8%に減り、チアノーゼは全例で消えました。83.8%の猫で覚醒度や活発さが改善したとも報告されています。
ここで注意が必要です。この研究が示したのは「手術を受けた37頭が術後に改善した」ということであって、短頭種のどれくらいに鼻孔狭窄があるかではありません。手術を受けた猫だけを集めた記録なので、頻度の話には使えません。
それでも読み取れる実用的な意味はあります。短頭種のいびきや鼻の音は「この子はそういう子だから」で片づけられがちですが、その中には改善しうる状態が含まれている可能性がある、ということです。
5-2. 肺・胸の問題
先ほどの258頭の研究では、原因が呼吸器だったのは84頭(全体の33%)でした。その内訳は次のとおりです。
| 診断 | 割合(呼吸器群84頭中) | 年齢中央値 |
|---|---|---|
| 膿胸(胸に膿がたまる) | 31% | 4.9歳 |
| 猫喘息 | 25% | 5.9歳 |
| 気管支肺炎 | 18% | — |
| 猫風邪(上部気道症候群) | 13% | — |
| FIPによる胸水 | 5% | — |
- 猫喘息:喘息の猫73頭と慢性気管支炎の猫24頭を比較した研究では、最も多かった症状は咳で、喘息群の95%に見られました。呼吸困難は73%です。診断時の年齢中央値は6.2歳でした
- 膿胸:258頭の研究では膿胸26例のうち69%(18例)がオスでした
- 胸水:258頭のうち39%に胸水がありました。原因は心臓38%、膿胸26%、腫瘍23%、外傷9%、FIP 4%と幅広く、胸水そのものは診断名ではありません
- 外傷:外傷が原因だった55頭では、横隔膜ヘルニアが28%と最多でした。肺挫傷24%、外傷性気胸22%が続きます
- 縦隔リンパ腫:若い猫にも起こります。55例の研究では年齢中央値3歳(範囲0.5〜12歳)で、1歳にピーク、8歳にもうひとつ小さなピークがある分布でした
喘息のところで「咳が95%」と書きました。ただ、猫の咳は、飼い主から見ると「吐こうとしている」ように見えることがあります。首を伸ばして体を縮め、えずくような動きになるためです。毛玉を吐く動作との違いは、別記事で整理しています。
胸水の原因のひとつであるFIP(猫伝染性腹膜炎)は、かつて致死率がきわめて高いとされていましたが、現在は治療可能な病気になっています。若い猫で胸水やお腹の張りが見られる場合は、こちらもあわせてご覧ください。
→ 猫のFIPは治る病気に|症状・治療・費用を獣医論文で解説
5-3. 心臓の問題
猫でいちばん多い後天性の心臓病である肥大型心筋症(HCM)が、うっ血性心不全を起こし、肺水腫や胸水につながることがあります。258頭の研究では心臓が原因の猫が65頭(25%)を占め、心筋症の型が分類できた症例のうち58%がHCMでした。
ここでひとつ、強調しておきたいデータがあります。心臓が原因だった猫のうち、心雑音が聴こえたのは31%(18/59頭)だけでした。裏を返せば、69%は雑音がなかったということです。
「聴診で雑音がないから心臓は大丈夫」とは言えない、ということになります。心臓を調べるには心エコー検査が必要です。HCMの見つけ方や、無症状のうちに検査を受けておく意味については別記事で詳しく扱っています。
→ 猫の肥大型心筋症(HCM)|7匹に1匹の心臓病を見つける方法
5-4. 呼吸器以外が原因のケース
見落としやすいのがこの領域です。
- 貧血:歯ぐきが白っぽくなります。ノミの大量寄生、猫白血病ウイルス感染などが原因になります
- 中毒:玉ねぎ類など、猫の赤血球を壊す食べ物があります
- 発熱、痛み
- 熱中症
- 尿道閉塞:オス猫に多く、尿が出せないことで全身の状態が悪化し、呼吸が速くなることがあります。トイレに行くのに出ない、という様子があれば一刻を争います
- お腹の問題:腹水や大きな腫瘤で、胸が十分に広がれないことがあります
実際、258頭の研究にも、上部尿路の結石による痛みが疑われた猫2頭と、重度の貧血だった猫1頭が含まれていました。呼吸の異常が、呼吸器の病気とは限らないということです。
貧血かどうかは血液検査で分かります。健康診断の結果票のどこを見ればよいかは、こちらにまとめています。
玉ねぎ類をはじめ、猫に与えてはいけない食べ物と植物は、こちらで一覧にしています。
→ 猫が食べてはいけないもの一覧|ユリは絶対NG・症状と対処法
尿が出ていないかもしれない、と感じたときの見分け方はこちらです。
→ 猫の尿路結石とは?2大タイプの違いと今日からできる予防法
ここまでのまとめ:鼻・のど/肺・胸/心臓/それ以外。どれも「鼻がひくひくする」という同じ見え方をしうる。だから見た目だけでは絞り込めません。
6. 年齢で「疑いやすいもの」は変わる
258頭の研究で最も有用だった手がかりは、年齢でした。
| 原因 | 年齢中央値 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 外傷 | 2歳 | 21% |
| 呼吸器 | 6歳 | 33% |
| 心臓 | 11歳 | 25% |
| 腫瘍 | 11.7歳 | 21% |
この表を読む前に、前提をひとつ確認してください。この数字は「フランスの獣医大学の救急集中治療科に、重度の呼吸困難で運び込まれた猫」の内訳です。院内死亡率44%という集団です。鼻がひくひくしているだけの猫の内訳ではありません。
そのうえで読むと、外傷がなく若い猫(6歳前後)なら呼吸器由来が多く、高齢(11歳前後)なら心臓か腫瘍が多い、という傾向が見えます。ただし年齢だけでは、心臓と腫瘍を見分けることはできませんでした。
6-1. 「獣医師でも分からない」わけではない
この258頭の研究の結論は、体温・心拍数・聴診所見といった単独の臨床所見からは、呼吸困難の原因を予測できなかったというものでした。
ただし、これを「病院に行っても分からない」と読むのは誤りです。別の研究が、逆の側面を示しています。
英国の一次診療9施設で呼吸困難の猫101頭を前向きに調べた研究では、体温・心拍数・呼吸数と奔馬調律(ギャロップ音)を組み合わせたトリアージの手順によって、うっ血性心不全の猫の80%(48/60頭)と、心臓が原因でない猫の89%(32/36頭)を正しく振り分けられました。
2つの研究は、対象も問いも違います。前者は救急に運ばれた重症例で「単独の所見から具体的な原因を当てられるか」を、後者は一次診療の猫で「複数の所見を組み合わせて心臓か否かを振り分けられるか」を見ています。
両方をあわせて言えることは、こうです。ひとつの所見で原因を言い当てることはできない。しかし所見を組み合わせ、画像検査を加えれば、絞り込みは進む。だからこそ、家で答えを出そうとせず、検査ができる場所に行くことに意味があります。
7. 動物病院ではどんな検査をするのか
苦しがっている猫の場合、まず酸素室で落ち着かせてから検査に進むのが一般的です。258頭の研究でも、重度の呼吸困難の猫にはまず鎮静をかけ、温度管理された保育器に入れて酸素を投与する手順が取られていました。
来院してすぐ検査が始まらなくても、それは適切な手順です。無理に検査をすること自体が命に関わるためです。
主な検査は次のとおりです。
- レントゲン検査:肺、胸水、心臓の大きさ、外傷の有無
- 超音波検査(POCUS・心エコー):胸水や心臓の状態を短時間で確認できます。猫への負担が少なく、258頭の研究でも42%の猫にPOCUSが実施されていました
- 血液検査:貧血、感染、腎臓の値など
- SpO₂(酸素飽和度)の測定
- 必要に応じて鼻の内視鏡・CT・生検:鼻の慢性症状の原因を確定するには、画像検査や生検が必要になることが多いためです
7-1. 費用について
費用は検査内容・地域・施設によって大きく変わるため、一般的な相場を断定することはできません。
参考までに、我が家で呼吸の異常を主訴に受診し、レントゲンと心エコーを受けたときの窓口での自己負担は1万円弱でした。あくまで一例です。
なお、ペット保険は一般に、健康診断や予防を目的とした検査を補償の対象外としています。同じ検査でも、症状があって受けるのか、健康診断として受けるのかで扱いが変わります。加入している保険の条件をご確認ください。
8. 【体験談】後輩猫が鼻をヒクヒクさせていたとき
我が家の後輩猫(サイベリアン、当時1歳未満)が、鼻の脇をヒクヒクと動かして呼吸しているのに気づいたことがあります。鼻翼がふくらむような、あの呼吸です。
- 先住猫よりも呼吸が速い
- 安静時でも鼻をひくひくさせている
- それ以外は元気で、食欲も問題なし
「様子見でもいいかもしれない」と思いつつ、動物病院へ連れて行きました。先生の所感は「おそらく大丈夫でしょう」。それでも、この子はまだ初めての健康診断を受けていなかったので、前倒しでレントゲンと心エコーの両方をお願いしました。
結果は問題なし。肺にも心臓にも異常はありませんでした。あの呼吸は、興奮したときに出るこの子の個性のようでした。念のため、夜眠っているときの呼吸数もスマホの動画で数えてみると、22回/分。落ち着いた範囲でした。
大げさだったかもしれません。でも後悔はしていません。「大丈夫の確認」ができたこと自体に意味があったと思っていますし、健康なときのデータが取れたことは、この先の比較材料になります。
初めての健康診断をいつ受けるか、何を調べるかについては、こちらで整理しています。
→ 猫の健康診断はいつから?年齢別の頻度・検査内容・費用の目安
8-1. 獣医師から言われた、重要な注意点
診察のとき、先生からはっきり言われたことがあります。
口呼吸をしている、舌や歯ぐきが青くなっている(チアノーゼ)。この2つが出たら、すぐに受診してください。通常の病院ではなく、救急病院の利用も検討してください。
これは今も家族で共有しているルールです。
9. 呼吸が苦しそうなときに、やってはいけないこと
- 無理に保定する、口をこじ開けて中を見る:ストレスで状態が悪化することがあります
- 抱えて長距離を移動する:できるだけ静かにキャリーへ入れ、最短距離で受診してください
- 「朝まで様子を見る」:呼吸の異常は急変することがあります
- 自己判断で人間の薬を使う
9-1. いざという時のために、今日確認しておきたいこと
- 救急対応の動物病院の電話番号
- その病院の場所と移動時間
- 夜間・休日の診療可否
呼吸の異常は、判断に使える時間が短い症状です。この3つを冷蔵庫に貼っておくだけで、当日の動きが変わります。
夜間対応の有無は、かかりつけ医を選ぶ段階で確認しておきたい項目のひとつです。
→ 猫のかかりつけ医の探し方|失敗しない7つのチェックポイント
10. よくある質問(FAQ)
Q1. 興奮したときだけ鼻がヒクヒクします。受診すべきですか?
落ち着いて数分で戻り、ふだんの睡眠時呼吸数が30回/分未満であれば、緊急性は高くありません。ただし一度も健康診断を受けていない猫なら、次の受診のときに相談しておくと安心です。
Q2. 寝ているときに鼻がひくひくします。夢を見ているのでしょうか?
睡眠中の鼻の動きが夢によるものかどうかを示した研究は、今回の調査では確認できませんでした。断定はできません。判断材料としては、まず呼吸数を数えてみてください。眠っているときこそ、最も信頼できる数字が取れるタイミングです。
Q3. 呼吸数はどのくらいの頻度で測ればいいですか?
健康な猫なら月に1回でも十分です。大切なのは「その子のふだんの数字」を知っておくこと。心臓病を指摘されている猫は、獣医師の指示に従って毎日から週数回の記録を勧められることがあります。
Q4. 心雑音がないと言われました。心臓は大丈夫ですか?
それだけでは判断できません。呼吸困難の原因が心臓だった猫のうち、心雑音が聴こえたのは31%にとどまります。気になる場合は心エコー検査を相談してください。
Q5. 子猫なので、まだ病気は考えなくていいですよね?
そうとは言い切れません。若い猫でも、FIPによる胸水や縦隔リンパ腫が呼吸の異常として現れることがあります。縦隔リンパ腫の55例の研究では、年齢中央値は3歳で、1歳にひとつのピークがありました。加えて、呼吸数の基準値は成猫のデータなので、子猫では数字での安心もしにくくなります。
Q6. 短頭種なので、いびきや鼻の音は仕方ないですよね?
仕方ないと決めつけないほうがよい、というのが今の材料からの答えです。鼻孔狭窄の手術を受けた短頭種の猫37頭の記録では、手術前に54.5%が開口呼吸をしており、術後は8%に減りました。もちろん全員に手術が必要という話ではありません。まずは、いびきや音があること自体を獣医師に伝えてください。
まとめ
- 鼻のひくひくには2種類ある。においを嗅いでいるときと、息を吸うのに力が要っているとき
- 見分ける鍵は「安静時に続くかどうか」。においなら対象から離れれば止まる
- 開口呼吸・チアノーゼ・努力するような呼吸は緊急。チアノーゼは重症例でも9%しか現れないので、「青くないから平気」とは考えない
- 判断の軸は寝ているときの呼吸数。健康な成猫の中央値は19回/分、30回超が続くなら相談を
- ただしこの基準値は成猫のもの。子猫にそのまま当てはめられる根拠は確認できなかった
- 病院では呼吸数が速くなるのが当たり前。自宅で1分の動画を撮って持参すると役に立つ
- 原因は鼻・のど/肺・胸/心臓/それ以外に分かれ、年齢で疑いやすいものが変わる
- 単独の所見で原因は当てられない。だが所見を組み合わせ、画像検査を加えれば絞り込みは進む
不安なら、迷っている時間を受診に回してください。「ちょっと気になる」の段階で相談できることは、猫にとって大きな守りになります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。愛猫の気になる点は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。また、本記事中の体験談は筆者の実体験に基づくものですが、あくまで個別の一例であり、すべての猫に当てはまるものではありません。費用に関する記載も、検査内容・地域・施設・保険の加入条件によって変わります。
出典・参考文献
本記事は、査読付きの原著論文および国際的な専門機関のガイドラインに基づいて作成しています。各文献の末尾に、本記事のどの記述の根拠として使用したかを記載しました。
呼吸困難の原因と頻度
- Abboud N, Deschamps JY, Joubert M, Roux FA. Emergency Dyspnea in 258 Cats: Insights from the French RAPID CAT Study. Veterinary Sciences. 2025;12(3):242. doi:10.3390/vetsci12030242(PMID: 40266956)
→ この記事では、原因カテゴリ別の内訳と年齢中央値、呼吸器群の内訳、胸水39%とその原因内訳、チアノーゼ9%、心雑音31%、心筋症のうちHCM 58%、外傷群の横隔膜ヘルニア28%、膿胸のオス69%、院内死亡率44%、POCUS実施率42%、酸素室での安定化、腎結石・貧血が原因だった症例、および「単独の臨床所見では原因を予測できなかった」という結論の根拠として使用 - Dickson D, Little CJL, Harris J, Rishniw M. Rapid assessment with physical examination in dyspnoeic cats: the RAPID CAT study. Journal of Small Animal Practice. 2018;59(2):75-84. doi:10.1111/jsap.12732(PMID: 29120036)
→ この記事では、一次診療の呼吸困難猫101頭において、体温・心拍数・呼吸数と奔馬調律を組み合わせたトリアージでうっ血性心不全の80%、非心原性の89%を正しく振り分けられたという結果の根拠として使用
呼吸数の基準値
- Ljungvall I, Rishniw M, Porciello F, Häggström J, Ohad D. Sleeping and resting respiratory rates in healthy adult cats and cats with subclinical heart disease. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2014;16(4):281-290. doi:10.1177/1098612X13508940(PMID: 24170428)
→ この記事では、睡眠時・安静時呼吸数の群別中央値と範囲、「睡眠時の平均呼吸数が30回/分を超えることはまれ(7%)、中央値はおよそ20〜21回/分」という著者らの総括、日間変動が小さいこと、飼い主が10〜12回測定した方法の根拠として使用 - Dijkstra E, Teske E, Szatmári V. Respiratory rate of clinically healthy cats measured in veterinary consultation rooms. The Veterinary Journal. 2018;234:96-101. doi:10.1016/j.tvjl.2018.02.014(PMID: 29680402)
→ この記事では、131頭を組み入れ成猫88頭を診察室で測定して中央値64回/分(28〜176)、自宅では安静時27回・睡眠時20回、ゴロゴロしている猫を除外したこと、受診前の動画撮影を勧めていることの根拠として使用 - Little S. Feline Pediatrics: How to Treat the Small and the Sick. Compendium: Continuing Education for Veterinarians. 2011.(DOI・PMIDは確認できませんでした)
→ この記事では、新生子猫の呼吸数10〜18回/分、生後1週で15〜35回/分という記載の根拠として使用
鼻・のどの病気
- Henderson SM, Bradley K, Day MJ, Tasker S, Caney SMA, Hotston Moore A, Gruffydd-Jones TJ. Investigation of nasal disease in the cat—a retrospective study of 77 cases. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2004;6(4):245-257. doi:10.1016/j.jfms.2003.08.005(PMID: 15265480)
→ この記事では、鼻疾患77例の診断内訳、腫瘍30例中21例がリンパ腫であったこと、腫瘍の猫が呼吸困難・片側性の鼻汁・血液混じりの鼻汁を示しやすかったことの根拠として使用 - Ferguson S, Smith KC, Welsh CE, Dobromylskyj MJ. A retrospective study of more than 400 feline nasal biopsy samples in the UK (2006-2013). Journal of Feline Medicine and Surgery. 2020;22(8):736-743. doi:10.1177/1098612X19881847(PMIDは確認できませんでした)
→ この記事では、鼻炎の年齢中央値6歳、悪性上皮系腫瘍12.5歳、鼻のリンパ腫9歳(範囲2〜16歳)の根拠として使用 - European Advisory Board on Cat Diseases (ABCD). Guideline for Feline Herpesvirus infection. https://www.abcdcatsvets.org/guideline-for-feline-herpesvirus-infection/
→ この記事では、初感染した猫が生涯の潜伏キャリアになりうること、グルココルチコイド投与で約70%、環境の変化で18%がウイルスを再排出したことの根拠として使用 - Thouvenot Oudart E, Le Boedec K, Poncet C. Stenotic nares treatment in 37 brachycephalic cats by ala vestibuloplasty: 2017–2025. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2026;28(5). doi:10.1177/1098612X261440977(PMIDは確認できませんでした)
→ この記事では、鼻孔狭窄の手術を受けた短頭種猫37頭の品種内訳と年齢中央値18か月、術前の症状の割合(鼻の音91.9%、いびき89.2%、開口呼吸54.5%、チアノーゼ3.2%)、術後に開口呼吸が8%へ減少しチアノーゼが消失したこと、83.8%で覚醒度・活発さが改善したことの根拠として使用 - Sieslack J, Farke D, Failing K, Kramer M, Schmidt MJ. Correlation of brachycephaly grade with level of exophthalmos, reduced airway passages and degree of dental malalignment in Persian cats. PLOS ONE. 2021;16(7):e0254420. doi:10.1371/journal.pone.0254420(PMIDは確認できませんでした)
→ この記事では、ペルシャ猫69頭で気道の相対面積が有意に小さかったこと、および頭の形の指標と気道の狭さに相関が見られなかったことの根拠として使用
肺・胸の病気
- Grotheer M, Hirschberger J, Hartmann K, Castelletti N, Schulz B. Comparison of signalment, clinical, laboratory and radiographic parameters in cats with feline asthma and chronic bronchitis. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2020;22(7):649-655. doi:10.1177/1098612X19872428(PMIDは確認できませんでした)
→ この記事では、喘息の猫の95%に咳、73%に呼吸困難が見られたこと、診断時の年齢中央値6.2歳の根拠として使用 - Fabrizio F, Calam AE, Dobson JM, et al. Feline mediastinal lymphoma: a retrospective study of signalment, retroviral status, response to chemotherapy and prognostic indicators. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2014;16(8):637-644. doi:10.1177/1098612X13516621(PMID: 24366846)
→ この記事では、縦隔リンパ腫55例の年齢中央値3歳(範囲0.5〜12歳)と、1歳・8歳の二峰性分布の根拠として使用
猫の嗅覚
- Ellis SLH, Rodan I, Carney HC, Heath S, Rochlitz I, Shearburn LD, Sundahl E, Westropp JL. AAFP and ISFM Feline Environmental Needs Guidelines. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2013;15(3):219-230. doi:10.1177/1098612X13477537(PMID: 23422366)
→ この記事では、猫が人よりも化学的・嗅覚的情報に強く依存していること、鋤鼻器がフェロモンを検知する補助的な嗅覚装置であることの根拠として使用 - Salazar I, Sánchez-Quinteiro P. A detailed morphological study of the vomeronasal organ and the accessory olfactory bulb of cats. Microscopy Research and Technique. 2011;74(12):1109-1120. doi:10.1002/jemt.21002(PMID: 21484946)
→ この記事では、猫の鋤鼻器・副嗅球の構造が他の哺乳類と同様であること、および出生時点では発達が完了していないことの根拠として使用
この記事で使用しなかった情報について
作成にあたり、確認できなかった内容は記載していません。具体的には、①膿胸と多頭飼育の関連を示すとされる数値は、出典とされる論文の本文・抄録にアクセスできず確認できませんでした。②「何回/分以上なら救急」という呼吸数の線引きについて、一次資料を確認できませんでした。③「子猫は成猫より呼吸が速い」という説明を裏づける一次資料を確認できませんでした。④睡眠中の鼻の動きと夢の関連を示す研究を確認できませんでした。いずれも「誤りだと確認した」のではなく、「確認できなかった」という理由で記載を見送っています。

